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生前に財産を贈与する方法②~ 精算贈与 ~


今回の税ブログは贈与第2弾、相続時精算課税制度についてのお話です(贈与第1弾、暦年贈与についてはこちらをご覧ください)。

名称からして難しそうな印象ですが読んで字の如く「相続がおこった精算して課税しますよ」という意味の贈与です。そう、贈与なんです。 暦年贈与に対して、精算贈与と呼ばれていますので、以下そのように記載しております。

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◆精算贈与のポイント

贈与ですので、暦年課税(1月から12月までの1年間で計算される)であることは変わりません。申告及び納税の期限も暦年贈与と同様、翌年3/15です。 では精算贈与のポイントはなんでしょう。以下にまとめました。  

  1. (1) 財産をあげる側(贈与者)は、その年の1月1日において60歳以上の父母又は祖父母であること
  2. (2) 財産をもらう側(受贈者)は、その年の1月1日において20歳以上かつ贈与者の※推定相続人である子又は孫であること

    (3) 届出が必要で一度選択したら撤回できない(暦年贈与には戻れない)

    (4) 2,500万円までは贈与税はかからない(特別控除額・累積で2,500万)

    (5) 特別控除額を超えた場合の贈与税率は一律20%

    (6) 贈与があった年は申告必須

    (7) 相続時に精算する際の財産評価額は贈与時の価額による

    (8) 精算贈与で支払った贈与税は、相続税の申告をする際に控除できる

暦年贈与との一番の違いはなんといっても、2,500万円までの贈与であれば贈与税がかからない、という点です(暦年贈与の免税点は110万円)。そのため精算贈与は、比較的高額な財産を一括贈与される方に利用されています。

 

◆精算贈与の留意点

当事務所では精算贈与を希望されるお客さまに対しては、制度のしくみ、メリット・デメリットなどをご説明し、それらを十分にご理解頂きます。あわせて相続のシミュレーションを行い、最終的にこの制度を利用されるかを決定することにしております。気軽に選択すべき制度ではないのです。

◆ 撤回できないことを十分に理解しているか(上記ポイント(3))

◆ その他の相続人や親族間で争いの火種にならないか

◆ 将来不動産価値が変動したときのデメリットを十分考慮しているか(上記ポイント(7))

◆ 財産を早めに移すことに節税効果やメリットがあるか

◆ 暦年贈与も十分に検討したか

 

このように、お客さまそれぞれの事情を考慮して決定する必要があります。

 

◆精算贈与をご検討の方へ

精算贈与は「自分の目の黒いうちに不動産などの比較的高額な財産を譲ってしまいたい」と思われる方には、画期的かつ有用な制度です。しかしメリットもあればデメリットもあるのが精算贈与。ご興味のある方は、事前に税理士にご相談されることを強くおすすめします。

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