年末調整と聞くと「あ、あの紙か~」と思われる方、多いと思います。
あの紙=「給与所得者の扶養控除申告書」「給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除申告書」
これら申告書は、所得税法で提出が義務づけられています。
<扶養控除申告書>
国内において給与等の支払を受ける居住者は、毎年最初に給与等の支払を受ける日の前日までに必要事項を記載した「給与所得者の扶養控除申告書」を、その支払者を経由してその給与等の源泉徴収に係る納税地の所轄税務署長に提出しなければならない(所得税法194条)
<保険料控除及び配偶者特別控除申告書>
国内において給与等の支払を受ける居住者は、年末調整で各種所得控除を受ける場合には、その年最後に給与等の支払を受ける日の前日までに、「給与所得者の保険料控除申告書」「給与所得者の配偶者特別控除申告書」を、その支払者を経由してその給与等の源泉徴収に係る納税地の所轄税務署長に提出しなければならない(所得税法195条の2、196条)
実際には税務署長に提出するのではなく、お勤め先(=支払者)が保管しています。
記載例が国税庁HPで公開されています↓が、記入欄がいっぱいあってよくわからないな~と思われる方もいらっしゃるでしょう。 中には、前年の申告書と比較して、正しく記載されているかチェックしてくれる給与担当者もいるかもしれませんが、昨今では年末調整を含めた給与計算業務をアウトソースしている企業が多くなっています。 通常はそこまで丁寧なサービスは期待できませんので、正確な情報が記入できていることが肝要です。紙ベースではなく、ウェブ上で手順に沿って入力できるシステムをとっているところが多いでしょうか。
給与所得者の方は、これらの申告書を出すことで、確定申告をせずして給与に係るその年の所得税を精算することができますので、メリットがあると思います。
医療費控除、住宅ローン控除(初年度)、寄付金控除などなど年末調整では適用されない所得控除もありますので、その場合は確定申告をして、所得税の還付を受けることができます。